モスバーガーの思い出
確かあれは小学校5年生のときだったと思います。
私は友達のHくんとある計画を立てました。
「街へ行こう」
街って、要するに繁華街のこと。
繁華街へ子どもだけで行くことは、当時学校から禁止されていました。行くなら親と一緒が決まり。でも親と行く「街」はいろいろ制約があって、自分たちの好きなことが出来ない。子どもだけでわ~っと羽を伸ばして、遊んでみたい。そんな欲望が、私とH君との間にはありました。
私たちは歩き始めました。所持金は数百円。バスとか使っていたら、それだけで所持金がなくなってしまいます。だから私たちは歩いていくほかなかったのです。
歩くこと数十分。街に着きました。
「何しよう」
「そうだねえ・・・」
なにせ数百円しか持っていない私たちに出来ることは限られています。
とにかく街をてくてく、てくてく。
大人の目が気になりました。
街行く大人がみんな、私たちのことを見ているようでした。
「学校に言いつけられるんじゃないか」
どこの小学校か分かるはずないのに、そんな心配をしながら・・・。
「お腹がすいたね」
「そうだね」
私たちの目の前にあるのは、ハンバーガーショップ。
私の出身地、福井には当時マクドナルドがなく(出来たのは私が高校のとき。ドライブスルーが出来たときはニュースになったほどです)、あるのはモスバーガー。ハンバーガーは憧れの食べ物でした。
手持ちのお金で買えるのはハンバーガーひとつ。それでお金はなくなってしまいます。それでも私たちは、憧れのハンバーガーを買うことにしました。
「あのう、ハンバーガー・・・」
「えっ!?」
「ハンバーガー・・・ください」
やっとのことで注文し、ハンバーガーが出来上がるのを待ちました。
待っている間、店の人がこちらをチラチラ見ていました。
「『なんで、子どもだけで来てるんだろう』と思われているに違いない。怒られるかもしれない」
ドキドキ、ドキドキしていました。
待つこと数分。ハンバーガーが出来上がりました。
初めて食べるハンバーガー。紙に包んであって、それをはがそうとすると、店の人が、「そのまま食べるんだよ」と教えてくれました。
「うまいか?」
「は、はい・・・」
おじさんは優しくそう私たちに聞いてくれました。
お腹がすいていた私たちは、とにかくガツガツ、ガツガツ食べました。
食べ終わると、おじさんが
「また来なよ」と声をかけてくれました。
「はい」
私たちの街への冒険はハンバーガーひとつで終わったのですが、今でもモスバーガーの前を通ると、あのころのことが思い出されます。
私は友達のHくんとある計画を立てました。
「街へ行こう」
街って、要するに繁華街のこと。
繁華街へ子どもだけで行くことは、当時学校から禁止されていました。行くなら親と一緒が決まり。でも親と行く「街」はいろいろ制約があって、自分たちの好きなことが出来ない。子どもだけでわ~っと羽を伸ばして、遊んでみたい。そんな欲望が、私とH君との間にはありました。
私たちは歩き始めました。所持金は数百円。バスとか使っていたら、それだけで所持金がなくなってしまいます。だから私たちは歩いていくほかなかったのです。
歩くこと数十分。街に着きました。
「何しよう」
「そうだねえ・・・」
なにせ数百円しか持っていない私たちに出来ることは限られています。
とにかく街をてくてく、てくてく。
大人の目が気になりました。
街行く大人がみんな、私たちのことを見ているようでした。
「学校に言いつけられるんじゃないか」
どこの小学校か分かるはずないのに、そんな心配をしながら・・・。
「お腹がすいたね」
「そうだね」
私たちの目の前にあるのは、ハンバーガーショップ。
私の出身地、福井には当時マクドナルドがなく(出来たのは私が高校のとき。ドライブスルーが出来たときはニュースになったほどです)、あるのはモスバーガー。ハンバーガーは憧れの食べ物でした。
手持ちのお金で買えるのはハンバーガーひとつ。それでお金はなくなってしまいます。それでも私たちは、憧れのハンバーガーを買うことにしました。
「あのう、ハンバーガー・・・」
「えっ!?」
「ハンバーガー・・・ください」
やっとのことで注文し、ハンバーガーが出来上がるのを待ちました。
待っている間、店の人がこちらをチラチラ見ていました。
「『なんで、子どもだけで来てるんだろう』と思われているに違いない。怒られるかもしれない」
ドキドキ、ドキドキしていました。
待つこと数分。ハンバーガーが出来上がりました。
初めて食べるハンバーガー。紙に包んであって、それをはがそうとすると、店の人が、「そのまま食べるんだよ」と教えてくれました。
「うまいか?」
「は、はい・・・」
おじさんは優しくそう私たちに聞いてくれました。
お腹がすいていた私たちは、とにかくガツガツ、ガツガツ食べました。
食べ終わると、おじさんが
「また来なよ」と声をかけてくれました。
「はい」
私たちの街への冒険はハンバーガーひとつで終わったのですが、今でもモスバーガーの前を通ると、あのころのことが思い出されます。

